社会福祉士を目指す
多くの医療機関ではMSWを採用する際に、社会福祉士や精神保健福祉士の資格を必要としています。実際にMSWとして仕事を始める際になくてはならない知識を得ることもできるため、まずは資格取得を目指しましょう。
最近の傾向
MSWとして働くために必須の資格として定められているものはありませんが、最近の傾向として多くの医療機関が社会福祉士の資格を採用の条件としているので、実際に働いているMSWのほとんどが社会福祉士の資格を保有しているようです。中小規模の医療機関では看護師が兼任している場合もありますが、これから新たにMSWとして働きたいと考えている場合は資格取得は必須と言っても良いでしょう。しかし看護師の資格が全く役に立たないかと言えばそのようなことはなく、詳しく病状の説明をするなど医療面での知識があれば手際よく仕事を進めることもできるので、今までの経験を活かすこともできます。
看護師が社会福祉士になるために
看護師が社会福祉士になるためには、まずは国家資格である社会福祉士の試験を受けて資格を取得する必要があります。
社会福祉士の資格を取得するためには、大学や養成機関などで指定科目を履修することが必要で、学歴によって必要な実務経験が異なってきます。
4年制の福祉系の大学で指定科目が履修済みであれば、すでに受験資格があります。
看護師としてすでに働いている場合は、看護大学や看護の専門学校を終えていると思います。
4年制の大学や看護大学を卒業している場合、1年以上社会福祉士の一般養成施設等で学ぶ必要があります。
3年制の看護学校卒業している場合、相談援助の実務経験を1年以上経ることで、一般養成施設に入学することができるようになり、4年制の大学卒業者同様に一般養成施設で1年以上学ぶ必要があります。
社会福祉の一般養成施設で学ぶ期間は施設によって異なりますが、大体1年~2年となっており、大半が通信課程や夜間課程のため、働きながら学ぶことができます。
看護師が一般養成施設に入学するためには、相談援助の実務経験が必要とありますが、相談援助の実務経験の内容は事細かに規定されており、それを満たしていないと実務経験とみなされません。相談援助業務は看護師の通常業務は該当しません。相談援助業務の実務経験と認められるのは、老人福祉施設の生活相談員、児童相談所の相談員、障がい者施設のケースワーカーなどの業務です。
しかし、未経験者が相談援助の実務経験を積むことは難しいのが現状です。そこで、看護学校を卒業している場合、福祉系の通信大学に編入することができれば、実務経験をしなくとも編入した大学を卒業することで、社会福祉士国家試験の受験資格を取得できます。そのため、未経験者で実務経験が必要な場合は編入の検討もおすすめします。